就職氷河期っていつの話?氷河期世代の悲惨な末路と支援制度について徹底解説!

最終更新日: 2019/06/24 17:57

就職氷河期」。就活生ならば、誰でも一度はその言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。文字通り、就職氷河期とは、就職するのがまるで氷河のように冷たく厳しい時期、という意味合いの言葉です。

しかし言葉ではなんとなくその意味合いは分かっていても、具体的に就職氷河期とはいつ頃の話なのか、また、就職氷河期と呼ばれる世代の人たちは他の世代の人たちと比べて、一体どんな特徴を持っているのか。こうした事をしっかりと理解している人は決して多くはないでしょう。

この記事では、そうした点を掘り下げながら、就職氷河期について分りやすく解説していきます。これから就職活動を始める学生さんや就活生を子供に持つ親御さんは、是非とも参考にしてみてください。

就職氷河期とはいつ頃の話か?

おおよそ卒業年が1993年から2005年の世代のこと

就職氷河期という言葉に明確な定義はありませんが、一般的には卒業年が1993年から2005年を指し示すことが多いです。2019年現在、就職氷河期世代の中心層となっているのは35〜44歳の人たちですね。

就職氷河期の世代の人たちは、バブル崩壊の影響で非常に求人倍率の値が小さい中で就活をしなければなりませんでした。

求人倍率とは、求職者(仕事を探している人)1人あたりに対して何件の求人があるかを示すものです。つまり簡単に言ってしまうと、求人倍率が2倍であれば「あなたは(職種を選ばなければ)2社内定を取れる可能性があるよ」ということです。

厚生労働省の厚生労働白書によれば、大卒の求人倍率は、1997年の1.45から2000年には0.99 に、就職率は1997年の94.5%から2000年に91.1%まで落ち込んだとあります。

求人倍率就職率
1997年1.4594.5%
2000年0.9991.1%

求人倍率が1を切るということは、「あなたは1社も内定をもらえない可能性がありますよ」ということですから、相当厳しいことが分かります。仮に就職できたとしても、自分の能力やポテンシャルに比べてランクの低い会社に就職せざるを得なかった人もいるでしょう。

令和元年現在の売り手市場とは真逆の現象ですね。

就職氷河期世代の悲惨な末路

日本の就活は新卒主義である

就職氷河期世代の人たちは、たとえ就職氷河期が終わったとしても非常に辛い就職難の中にいます。その理由の1つとして、日本の雇用文化は一般的に新卒主義であることが挙げられるでしょう。

新卒主義とは、高校や大学を卒業見込みの(または卒業したばかりの)フレッシュな人材の採用を重視する傾向のこと。転職活動をしたことがある人は、新卒時の就活と比べるとなかなか内定を取るのが厳しいことが分かるでしょう。

たとえ現在であっても、新卒の時に正社員として就職できなかった学生はその後も安定した職に就きづらいのです。そのため、就職氷河期世代の人たちは、何十年経った今でも正社員になれず、辛い現状を過ごしている人も少なくありません。

内閣府の就職氷河期世代支援プログラム関連参考資料は、就職氷河期世代の中心となる35〜44歳の人たちの雇用形態に関して驚くべき報告を残しています。

正規雇用を希望していながら実際は非正規雇用として働いている人は50万人にも及び、この世代の非正規職員・従業員全体の約7分の1にもなります。

また、就業を希望しながら様々な事情により求職活動をしていない長期無業者や、社会参加に向けてより丁寧な支援を必要とする人を含んだ「非労働力人口」は219万人で、調査対象者1689万人の中でもかなりの割合を占めていることが分かるでしょう。

就職氷河期の影響などのせいでこのように未だに就職できていない人たちのことをロストジェネレーションと言い、社会的にも大きな問題となっています。

内閣府の就職氷河期世代支援プログラム関連参考資料より
### 未だに不安定な就職氷河期世代 以上見てきたように、日本の雇用文化は新卒主義のため、未だ非正規雇用として働いている就職氷河期世代の人も少なくありません。そして、非正規雇用として入社した場合、一般的に以下の点で正社員より不利になります。
  1. 低賃金である
  2. 福利厚生が充実していない
  3. 簡単に契約を切られる可能性がある
こうしたことは必ずしも非正規雇用の人全てに当てはまると言う訳ではなく、一般的に見られる傾向です。 たとえこうした不利な面があったとしても「低賃金でも福利厚生が充実していなくても必要最低限の生活で満足しているから大丈夫だ」と言う人もいるかもしれません。ですが、3に関しては特に問題視しなければならないと言えるでしょう。 何故ならば、非正規雇用の場合、会社の業績が悪くなった時は優先的に人権削減の対象となりやすいのです。そのため、突然解雇になるかもしれないというリスクが常にあります。 更には、一般的には年齢を重ねるごとに再就職することが難しくなるのは間違いありません。そのため、「いつ職がなくなってしまうのか」「もし職がなくなったら果たして再就職できるのか」という不安定さと常に隣り合わせの状態に就職氷河期世代の人たちはいるのです。 ### フリーターに厳しい評価を下す企業は多い 厚生労働省の厚生労働白書によると、フリーター経験について厳しい評価をする企業が多いことが明らかになっています。 企業がフリーターを正規に雇用するに当たって、これまでの経験をどう評価するかについて見てみると、「マイナスに評価する」と言う評価が30.3%と、「プラスに評価する」の3.6%よりはるかに多くなっています。 結果、これまで正規雇用として働いたことがないというだけで、マイナスの評価がくだされ、落ちてしまうことも少なくありません。 就職氷河期と言うのは、バブル崩壊によって起こった、紛れもない「外部的な」要因であります。にも関わらず、このように何社も落ち続けていると自分自身の能力や技能に何か決定的な問題があると思って自信を無くしてしまう人もいるでしょう。 こうした結果、家に引きこもり親の扶養に依存する人たちをパラサイトシングルと呼び、やはり社会問題になっているのです。 ## 就職氷河期世代の支援に向けて では、こうした悲惨な状況にある就職氷河期世代に対して、国は何もしようとしていないのでしょうか。 いえいえ、そんなことはありません。2019年6月11日、内閣府は就職氷河期支援プログラム関連参考資料を発表しました。 就職氷河期支援プログラムとは、これまで紹介してきたような就職氷河期世代が抱える固有の問題を踏まえた上で、彼らが希望する職業に就けるように、具体的な数値目標を立てて取り組む3年間の集中プログラムのこと。 対象者が気軽に相談窓口を利用できる流れを作ると共に、仕事や子育てを続けながらも受講できる資格支援プログラムや社会人インターシップを実施。こうした受けやすく即効性のあるリカレント教育を確立し、相談・教育訓練から就職まで切れ間ない支援を行うブログラムです。 ### プログラムの対象となる人たちについて 主に、正規雇用を希望していながら不本意に非正規雇用として働いている人(約50万人)や、就業を希望しながら様々な事情により求職活動をしていない長期無業者、社会参加に向けてより丁寧な支援を必要とする人など、100万人程度になります。 ### プログラムの目的について 働くことや社会参加への支援を行うと共に対象者の実態やニーズを明らかにしつつ、各々の対象者が現在よりも良い処遇の職に就くこと、更には同世代の正規雇用者を30万人増やすことを目指しています。 ### プログラムの今後の展望 就職氷河期世代の人たちに就職支援を行うというのは非常に良い取り組みでしょう。しかしながら「就職氷河期世代だから」という理由で正社員として雇われた人たちを、非正規雇用の若者はどう捉えるか、といった問題はあります。 「雇用するために雇用する」といったように表面的な就職自体を目的とするのではなく、長期的なスパンで考え、雇用後も即戦力として活躍していけるような人材育成プログラムが期待されるでしょう。

まとめ

ここまで就職氷河期とはいつ頃か、また就職氷河期世代の人たちにはどのような特徴があるのかを見てきました。就職氷河期世代の人に関わらず、今はたとえ正社員であっても、平均年収は低下傾向にあります

非常に不安定な日本の雇用文化の中にいるからこそ、「これからどのようにして自分のキャリアを歩んでいくべきか」と言うことを若いうちから真剣に考える必要があるでしょう。この記事があなたのこれからのキャリアを見直す1つの参考となれば幸いです。

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