緊急事態宣言解除後もリモートワーク(テレワーク)を続けるべき?判断材料とすべき4つの基準とは
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緊急事態宣言が解除され、少しずつ通常勤務に戻る企業が増えてきています。一方で、緊急事態宣言解除後もリモートワークを続行している企業も少なくありません。
この記事では、リモートワークを続けるべきか否かを判断するための基準などについて徹底解説しています。リモートワーク解除に踏み切るべきか迷っていらっしゃる経営担当者の方はぜひ参考にしてみてください。
緊急事態宣言解除後もリモートワークを続けるべきか

結論から申し上げると、緊急事態宣言解除後も可能であればしばらくはリモートワークを続けた方が良いでしょう。
やはり、新型コロナウイルスが収束しかかっているとは言え、満員電車などに乗って出勤することには少なからず感染リスクがあるからです。
また、通常勤務に戻るにしても、急にフルリモートワークから完全な通常勤務に戻すと従業員の身体に負担をかけやすいので、部署ごとに交代で週3日通常出社、週2日リモートワークにするなど、少しずつ通常勤務に戻していくのが良いと言えます。
ただ、そうは言っても、企業によってはすぐに通常勤務に戻した方が良い場合もあります。そこで次に、リモートワークを続けるべきかどうかを判断するための4つの基準について解説していきましょう。
リモートワークを続けるべきかどうかを判断するための基準

フルリモートワークから通常勤務に戻すべきかどうかは、主に以下の4つのチェックポイントを基準にして判断しましょう。
- 従業員がリモートワークに対して前向きかどうか
- リモートワークによって従業員のストレスは上がったか、下がったか
- リモートワークによって作業効率や生産性は上がったか、下がったか
- リモートワークによって業績に変化は見られたか
従業員がリモートワークに対して前向きかどうか
やはり、一番大事なのは、従業員がリモートワークでの勤務を前向きに捉えているかどうか、ということです。
従業員の意向を無視して経営者側の視点だけで判断することは、施策が裏目に出やすいので避けた方がいいでしょう。
従業員がリモートワーク勤務をどのように感じているのかについては、主に以下の手段によって判断できます。
- 従業員にアンケートをとる
- slackなどのチャットツールから分析を行う
従業員にアンケートをとる
通常勤務に戻すべきかどうかを判断するために、社員にアンケートをとることはほぼ必須だと言えるでしょう。従業員へのアンケートは客観的な判断材料として、重要な基準となります。
アンケートは可能であれば匿名制で行い、緊急事態宣言解除後もリモートワークを続けたいか、リモートワークによって作業効率は上がったか、生産性に変化はあったか、何か困ったことはあったかなどを調査しましょう。
slackなどのチャットツールから分析を行う
もう1つの方法は、slackといったチャットツールから分析を行うというやり方です。
リモートワークにおいては、slackなど何かしらのチャットツールを用いてやり取りを行なっていると思います。そうしたコミュニケーションツールに、どのようなメッセージが投稿されているかを分析することで、社員がリモートワークを前向きに捉えているかが見えてきます。
こうした分析をPN分析(Positive/Negative)といって、発言内容からポジティブ度合いと頻度を分析し、ランキング形式にまとめてみることが重要なポイントです。
データ分析の専門家に行なってもらうのも良いですが、ChatAnalyzerなどのツールを用いて分析を行うこともできます。
従業員のストレスは上がったか、下がったか
リモートワークによって社員のストレスが上がったか、下がったかを客観的に判断するために、ストレスチェックテストなどを実施して分析すると良いでしょう。
もし、以前と比べて従業員のストレス度合いに大きな変化が見られたら、それがどのような要因によるものなのかを探ってみてください。リモートワークによってストレスに大きな変化が見られる場合、その要因としては以下のようなことが考えられます。
リモートワークによってストレスが上がる主な理由
- 1人で作業しているので孤独感を感じる
- チームメンバーと上手くコミュニケーションが取れず、イライラする
リモートワークによってストレスが下がる主な理由
- 満員電車によるストレスが減った
- 可処分時間が増えたので、仕事の気分転換がしやすくなった
作業効率は上がったか、下がったか
リモートワークによって作業効率は上がったか、下がったかを判断するために、従業員にヒヤリングを行いましょう。できれば、一般社員とマネジメント層に調査対象を分けて分析を行うことが望ましいと言えます。
そして、作業効率の変化は、どのような要因によって生じたものなのかも合わせて調べるようにしましょう。
リモートワークによって作業効率が上がる主な理由
- ある程度自分の裁量で仕事を管理しやすくなったから
- 満員電車のストレス減少、可処分時間の増加等によって、気分を切り替えて仕事ができるようになったから
リモートワークによって作業効率が下がる主な理由
- 周りに一緒に仕事をしているメンバーがいないのでやる気が出ない
- 上司の監視がないのでサボりがちになる
業績に変化はあったかどうか
やはり企業の大きな目的は利益を上げることですから、リモートワークによって業績や売上に変化があったかどうかは重要な判断基準になります。
いくら従業員がリモートワークをずっと続けたいと思っていても、リモートワークによって業績が大きく下降したのならば、すぐに通常勤務に戻すことも検討するべきでしょう。
雇用者の6割以上が「コロナ収束後もリモートワークを続けたい」と回答

日本の雇用者の多くは、リモートワークの継続についてどのように捉えているのでしょうか。
日本生産性本部が20歳以上の雇用者1,100名を対象に「新型コロナウイルス収束後もリモートワークを続けたいかどうか」についてアンケートをとったところ、6割以上の人が「リモートワークを続けたい」と思っていることが分かりました。
しかしながら、仕事の効率が「上がった」との回答はわずか3割強にとどまっており、まだまだ効率的なリモートワークの運用には課題があることが分かります。
緊急事態宣言解除後もリモートワークの継続を発表した主な企業

海外の企業では、主にTwitter社やFacebook社、Square社などが新型コロナウイルスが収束した後も、希望する社員には恒久的に在宅勤務を認めると発表しています。
日本だと、ドワンゴや大和証券グループ本社などの大手企業も継続的な在宅勤務の方針を示す他、完全リモートワーク移行に伴い、ClipLine株式会社やLAPRAS株式会社がオフィスの解約を行なっています。
オフィスを完全に手放すというのは流石に簡単にできることはありませんが、企業の大小に差はあれどオフィス維持にかかるコストが膨大であるというのは事実です。
従来の勤務体制の維持にそのコストを払い続ける価値があるかどうかはしっかりと判断するべきでしょう。
まとめ
以上「緊急事態宣言解除後もリモートワーク(テレワーク)を続けるべき?判断材料とすべき4つの基準とは」でした。
リモートワークは以前から働き方改革などでも推奨されており、新型コロナウイルスの流行をきっかけとして、今後リモートワークは働き方の主流になっていくことが予想されます。
毎日オフィス出勤を原則としていた日本の働き方が大きく変わろうとしていますが、それにはもちろん満員電車が緩和される、可処分時間が増えるといったメリットもあれば、まだまだ整備していかなくてはならない部分も数多くあります。
このような新しい時代において価値ある人材となるべく今どのように動いていけば良いか、一人一人がしっかりと考えるきっかけとして頂ければ幸いです。
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